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そしてついに出陣の朝…
「玄徳!いるか?玄徳!」
「どうしたのだ憲和、こんな朝早く…」
「それが商人らしい人が何百頭もの馬を連れて村に来てるんだ」
「商人…?」
村の広場に向かう劉備と簡雍。
するとそこにはすでに関羽が来ていた
「劉備殿、こちらの商人どうやら劉備殿に用があるようにございます」
「あなた劉備殿にございますか?」
「はい…」
「私、馬商人の張世平と申します。実は馬を売りに参る途中で黄巾賊に襲われそうになりましたので挙兵すると噂に聞く劉備殿のもとに参ったのです」
「しかし馬商人が行商とは大変ですな」
すると張世平は泣きながら話し出した…
「うぅ…実はこうして行商しているのも我が故郷が黄巾賊に襲われ妻子も殺されてしまったからでございます…」
「…そうだったのですか」
「劉備殿!黄巾賊を討って平穏な世を取り戻して下され!そのために馬を持って参りました!是非お役立て下さい!」
「しかし…我らは軍資金もない非力な集団故このような大量な馬受け取る訳には参りませぬ」
「構いません!黄巾賊を討つためなら!それに軍資金が必要なら私のこのお金を使って下さいませ!」
「商人殿…」
「心配いりません!いずれまた機会があればお返し頂ければそれで結構でございます」
「ありがとうございます。ここまでおっしゃられたら商人殿のお気持ちよろこんで受け取りましょう!」
「ありがとうございます!必ずや黄巾賊を討ってください!」
「分かりました」
すると遅れて張飛がやってきた
「劉備のアニキ~遅れてすまねぇ!」
「やっと来てくれたか、張飛がいないとはじまらんからな」
「わりぃなアニキ」
「よし全員揃ったな…それでは皆の者!出陣だ!」
こうして劉備は関羽、張飛と村の若者を引き連れ楼桑村を旅立ったのであった…
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