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とりあえずは雰囲気も変わり、さっきよりは話しやすくはなった。
そこは喜べる事だろう。
しかし、その目は止めて欲しい。
「……そんな目で見るなよ」
だから、こちらも目を細めて文句を口にする。
出した声は小さかったが、アミの耳に届いたのだろう。
「へ?あ!ご、ごめんなさい!!」
彼女は慌てて謝ってきた。
オレは内心ため息を吐いた。
「いいよ、別に」
そっけなく返事をし、
「それよりもさ……」
別の話をする事にする。
しかし、言い出したは良いが、話題は浮かばない。
アミはオレの顔を見て待っているのだから、余計に焦ってしまう。
そして出た言葉は、
「そういえばさ、アミって兄弟いるの?」
あらかさま過ぎ、そして強引過ぎる話題転換に後悔。
しかし、口に出してしまった以上は取り消す事も出来ず、ただアミの返事を待つしかなかった。
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