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そんなオレを少し見て、ヒロトは話を続ける。
「それはオレの知ってる人の話?タカヤの事だったら簡単に答えられたんだけどな」
「……なんで?」
絞り出すように吐く疑問。ヒロトはそんな様子に、言葉を選ぶように気を使いながら、ゆっくり語り出した。
「いや、だってタカヤは親友だし付き合いも長いからさ。それだけ見てきた分、答えも出しやすいんだよね」
そこで一旦オレの様子を窺う。
それにオレは苦笑し、ヒロトはそれを見て胸をなで下ろした。
ここでオレから改めて質問。
「なんで、オレとアミなら難しいとか思うんだ?」
「へ?オレ、難しいとか言ったか?」
「はっきりとは言わなかったけど、遠まわしには言ってただろ」
それにヒロトはなるほどと納得し、オレは質問に答えろと催促する。
「あぁ、悪い。それはアミちゃんがユリちゃんからお前の事を聞いているからだな」
「?」
意味がわからないオレにヒロトは補足した。
「ユリちゃんはタカヤが遊び人なの、知ってただろ?でさ、事故前まではアミちゃんに色々相談してたはずだよね?」
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