第三章 速報

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 手に付いたアイスを拭き、残りのアイスを口に押し込んだ。  そして京介の携帯に電話をかけた。  聞こえるのは、プルルル……という一定の呼び出し音だけ。  呼び出し音が、耳の奥まで虚しく響き渡った。  京介の家電にもかけたが、結果は同じだった。  京介……どうしちまったんだよ。  帰るまで笑ってたじゃねぇか。  京介…………。  俺は慎にも電話をかけた。 「もしもし」 『おかけになった電話番号は現在使われておりませ』 「嘘つくな! お前、出てるじゃねぇか」 『……チッ……もしもし』 「特別に今の舌打ちは聞かなかった事にしといてやる」 『どうも』  こんなのも慎なりの気遣いなんだろうが。 「あのさ」 『京介になら電話繋がらなかったけど』 「……そうですか」  人が聞く前に答えるなよ。 『それだけ? なら切るよ』 「あ、うん」  電話が切れた。  本当慎の奴、必要最低限の事しか話さないな。  しかし今ので少し気分が楽になったので、俺は早々と布団に入った。  京介……明日、元気な顔見せてくれよ。
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