第四章 不安

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 放課後。  俺は京介の家の前に居た。  勿論隣には千秋。 「押すぞ」 『うん』  インターホンを押す。  一般的なインターホン音が聞こえる。  暫くして、 『……誰ですか』  インターホンから京介の声がした。  いつものハイテンションな声ではなく、暗く沈んだ感じだった。 「俺、……椿と千秋だけど」  聞こえて来た声に不安を感じながらも俺はそう言った。  するとドアの向こう側から微かに足音が聞こえ、ドアが開いた。 『よう……』  俺は思わず目を見開いた。  昨晩寝ていないのか、目の下には隈が出来ていて、顔色も悪かった。  普段の明るい雰囲気は、どこにも見当たらなかった。 「元気か……?」  元気な訳がないのに、俺はそんな言葉を口にしていた。  こんな状態の京介に、かける言葉が見つからなくて。 『さあな……まあ入れよ』  京介は曖昧な返事して、力なく笑った。  ちらりと千秋を見ると、困惑した様子で立っていた。 「じゃあ、お邪魔します」  俺がそう言って中に入ると、千秋も後を追って中に入った。
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