第二章 目撃

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『ね……それってやばくない?』  千秋が、さっきとは打って変わって心配そうな表情になった。 「へ、何で?」 『……行方不明者の姿を最後に目撃した人が、次の行方不明者となる』  慎が呟くように言った。  ――――え!? 『朝のニュースで言ってた』  慎が付け足した。  急いでたからよく見てなかった。 「じゃあ京介の母親大丈夫なのかよ!?」  その法則で行くと、次の行方不明者は京介の母親じゃねぇか! 『なぁに、大丈夫さ!! そんなのテレビ側が勝手に作った話だろ~』 「あのなぁお前……」  ポジティブで元気なのは京介の良いところだけどさ……何というか、危機感とかそう言うのねぇのかな? 『一応家に居ろって言っといたしさ!!』  呑気だな。 『京介らしいね』  千秋はまだ心配そうだったが、微笑みながら言った。 『呑気なところがね』  慎が言った。 『いやぁ、それほどでも~!!』 「褒めてねぇし」  そんな話をしている間に、1時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
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