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「なんだ…ってお前な、イチイチ自分の時間潰してまで先生からの伝言を伝えに来てやったのに。」
七倉は飽きれ顔で言った。
「別に伝えてもらわなくて結構。」
新地はどうでもよさげに返事をした。
「ハイハイ、黙れ。」
七倉が言い返す。
「まあ、しょうがないから聞いてやるよ。」
「ムカつく言い方だな。まあ、それは兎も角、お前旧図書室の掃除しろってさ。」
七倉が気楽な感じで言ったあと、新地は暫く考え込み真顔で言った。
「…サボるか。」
「おいおい、だいたいお前が掃除さぼるからこうなるんだろ。」
「あっ?掃除みたいなめんどくさいのは嫌いなんだよ。旧図書室の掃除もお前がやっとけ。」
「はい残念。俺は今から部活でした。というわけで、掃除ガンバレよ。」
そう言って七倉は去っていった。
「…旧図書室か。」
旧図書室…今から28年前までは使用されていたが、何らかの理由により閉鎖されていて物置に使われている。
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