紅蓮の炎を纏った少女

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「…………。」   黒コートを着た人は黙ったまま刀の切っ先をピエロに向ける。   後ろから見ても、物凄い迫力と言うか気迫が伝わってくる。   「その黒コートは…ファントムブレイズかな?」   ピエロは何か気付いたのか、訳の分からない単語を口にした。どうやら、黒コートというのが何か関係するらしい。   「これから死ぬのにそんな事知っても意味ないでしょ」   黒コートの人は冷たく言い放った。つーか、今の声…女!?それも可愛らしい女の子の…   「死ぬ…?この私が?アハハハハハハハハハハ!! 滑稽だ!実に滑稽だよファントムブレイズ!」   突然、狂ったように笑い出すピエロ。左手で額を抑えて大口で笑っている。相変わらず気味が悪い。   「…煩い」   一旦、刀を下げると足にグッと力を入れ勢いよく跳躍した。地面から足を離した瞬間、炎が出た気がするのは…気のせい?   黒コートの少女は真直ぐピエロに向かった。斬りかかると同時に刀身からはやはり炎が噴き出ている。   「はあ!」   少女の気合いと共に刀を振り抜く。次の瞬間、       ピエロの首が、飛んだ。
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