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「那佳ちゃ、っと。師匠が蝋梅を好きなのはしってるけど、どうすんのよ、それ。」
呆れた顔で尋ねる菊を見もせずに、
「花言葉は分からないが、挨拶にはいいんじゃない?あたしも好きだし。」
と那佳は香りを楽しんでいた。
まだ一月の始めの頃だった。
那佳は今日、挨拶に行かなくてはならない。友人であり、兄のようで父のような良順の頼みを断るわけにはいかなかった。
弟子であり、友でもある菊をつれて、あまり乗り気にならなかったが那佳が仕事に行ったところ。
それが、新選組であった。
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