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ねぇ、なんでかな…?
キミの笑顔を思い出すたび
涙が溢れてくるんだ。
「あのね、今日は…」
いつもの様にキミに語りかけているのに、キミからは何の返事もなくて。
また拗ねたのかな、って思ってたら…キミはいつもの様な笑顔ではなくて、何かを堪える様に瞳を閉じて黙っていた。
まるで、それはキミが泣いている様で…僕はどうして良いか分からずに、ただギュッとキミを抱きしめた
…つもり、だったのに。
僕の腕からは、キミが擦り抜けてしまって抱きしめる事が出来なかった。
どう、して…?
これじゃあ、僕は…
「っ…貴方は、死んだんです!!貴方は…っ…俺を庇って…‥!!」
――あぁ、そうだ。
僕は死んだんだ。
大好きなキミが撃たれそうになったのに気付いたら、無意識に身体が動いてて‥…
思い出した。
…ボクハ、シンダンダ…
「スイマセンっ!!貴方を守るはずだったのに…っ…貴方の傍にいると約束したのにっ…」
堪えられなかったのだろうキミの涙は…何故かな?
とても綺麗で、悲しかった
「お願いですっ、俺も…俺も、貴方の傍へ連れていって下さい…。貴方がいなければ俺は生きていく理由がない…っ!!」
胸が、イタイ。
お願い。
そんなふうに思わないで。
キミが死んでしまったら、僕も悲しくなるから…キミには生きてて欲しいから。
「十…代、目…?」
彼の目に映る様に前に来ると、抱きしめる事は出来ないけど…自分の腕でキミを包み込んだ。
キミは、もっと涙を流してしまったけど…それでも僕は伝えたい事があるんだ。
『――…けて。見付けて?』
「…え?」
『また、必ずキミを探して大好きなキミの所へ帰ってくるから。だから、キミも僕を探して…?』
そうだ。
僕は生まれ代わるんだ。
大好きなキミが
これ以上、悲しまないように。
キミに生きていて欲しいから
「…‥は…い‥っ」
‥また、会えると信じてて‥
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