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次の日。
サトミは家を出た。
必要な荷物を、お母さんの家に運んでいった。
その際にサトミが
「今日だけ車を借りるから」
と言ったので俺は
「そのまま、お前が車を持って行けよ。」
と言った。
サトミがぶつけた際に、足回りが壊れた。
修理にも出したのだが、主軸が曲がっているため真っ直ぐには走らない。
こんな車はもういらない。
俺は
「残りのローンもお前が払え」
と言ったが、サトミは
「こんな車いらない」
と答えた。
「ふざけんな、誰がこんな車にしたんだよ?」
「お前が潰したんだから、責任とれ」
とサトミに言ったが、サトミは
「これからカズキを連れて仕事をしながら二人で暮らさなきゃいけないんだから、そんなのは無理だよ。」
と言って、その日だけ車を持って行った。
俺は、会社に顔を出し、所長に
事情を説明して身の周りの事が片付くまで、休みをもらった。
所長は不在だったので
電話でその了解をもらって
所長と話しをする機会も得た。
「今後の相談があるんで
次に営業所に所長が来る日に
時間をもらっていいですか?」
と俺が切り出すと
「辞めるって言うんだベ?」
と所長は笑っていた。
(相変わらずこの人は人がどんなに落ち込んでいても元気をくれる人だな…)
所長には相談する前にバレたが会社をどうにかして辞められないかと相談しようとしたのだ。
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