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今まで俺がしてきた努力では足りなかったのだろうか?
サトミは俺が怖くて何も言えなかったらしいが
今まで散々言いたい事を言って来たんじゃないか?
本当に俺が怖いのなら、その俺にあんなふざけた態度をとれるものか?
カズキの事もいくら我が儘になろうと、関心を持たずに一緒になって甘やかしてあげれば良かったのか?
そんな自問自答を繰り返し
俺は一体何が正しくて、何が悪いのか解らなくなった。
俺は友達に全て話して自分がどうしたらいいか相談をした。
友達は、俺がそんな事になっているとは知らなかったと
俺の肩を持ってくれた。
そして
「お前が頑張っていたのは俺もわかるよ。」
と言ってくれた。
その言葉はとても嬉しかった。
親父も俺の肩をもって怒ってくれていたが、俺が引き取った子供の話しになると
「何でお前が引き取るなんて言ったんだ?」
「仕事をしながら、どうやって子供を育てるつもりなんだ?」
「子供は施設にでも、預けるしかない」
と言われた。
俺はいろいろと考えた。
サトミや俺の親が子供をかばうのは当たり前だし
その友達がそれぞれの肩を持つのは当たり前だ。
そして今、俺がもっとも目を向けなければならないのが
【理想】ではなく【現実】だと気付いた。
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