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俺は【死】を迎えるにあたって『死にたくない』とは思わなかった。
むしろ、追い詰められていく事から開放される様な心境だったかもしれない。
この頃には、母親の事も友達の事も学校の事も頭になかった。
頭にあるのは…親父と自分の事
そして、追い詰められていく毎日の事だけ…
当時の俺には【死】という現実を目前にしても、それを回避する術がなくただ受け入れるしかなかった。
俺は、廃車置場で夜を明かし…そして目覚めた。
なぜか普通の朝だった。
親父に
「学校へ行け」
と言われ、俺は学校へ行った。
学校が終わると親戚が俺を迎えにきて、そのまま親戚の家へ連れて行かれた。
そこには集まった大勢の親戚達と親父の姿あった。
どうやら俺と親父は救われたらしい。
親戚達や身近な議員さんに力を貸してもらい、親父はなんとか立て直す事ができたのだ。
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