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もう6月に入っていた…。
少し湿気がある教室に飛び込んできたのは武だった。
あれから俺達は水泳をあきらめてバスケを始めた。
仕方ないことだったけど、今でもたまに水が恋しくなる。
「悠!聞いてくれ!!」
妙に明るい武の声に俺はちょっと引いた…
「なんだよ…また事件か!?」
純平の時みたいに嫌な予感がしていたから、つい刑事ドラマみたいな口調で言ってしまった。
「違ぁぁぁぁぁうっ!」
武はニヤニヤしていた。
(不気味…)
「じゃぁなんだよ?」
武のいつもと違う妙な気持ち悪さに俺は引きながらも聞いてみた。
答えは俺の想像とは違うもので、正直意外なものだった。
俺みたいに鈍感な人間だと滅多に話さない話題だったからだ。
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