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ただこの匂いは地上から出て来る瞬間に発するのか、常に発するのかは分からない。
しかしどちらにせよ、遠くから近付くピクミンは混乱しない。
多分、苦手な匂いに慣れるのが早いのであろう。
そして倒すと、黄色いエキスを出す。
これをピクミンが飲む(吸う)と、ピクミンが花ピクミンになる。
そうすれば、移動するスピードが速くなり、何かと都合がいい。
巨大ダンゴナマズとかに食べられる事も少なくなるし…。
さっそくオリマーは、置いて来たピクミンの方に近付く。
ズドン!
プシュッ
「…?」
後ろをゆっくりと振り向くと…。
長い足、四足、橙色、独特な模様、そして巨大…。
ダマグモがそこにはいた…。
ダマグモの足元には、潰されたであろうタマゴムシが倒れている。
そのタマゴムシの近くには黄色いエキス。
(やはり何も無い訳ではなかったか…。ピクミンを置いて来て正解。)
「ピピーーー!」
笛を吹き、ピクミンを集合させる。
ダマグモは足を動かし、何匹かタマゴムシを潰している。
オリマーはダマグモの真下に移動。
まだいるタマゴムシは倒さない。
黄色いエキスを吸われて、動きを封じられたら、戦いに支障が出る。
それに、今は花ピクミンになっても、走るような事は無い。
頭(足を繋ぐ本体)は、足を動かしている間はピクミンは届かない。
黄ピクミンなら届くが、いないピクミンはしょうがない。
各二回ずつ足を動かしたら、足を上げるのを止め、頭を少し下げた。
赤ピクミンを投げる。
その頃タマゴムシは地中に戻った。
もう出ないであろう。
ピクミンはダマグモの頭を頑張って叩いている。
その間ダマグモは至って大人しい。
何処からか出ている、『ゴァー』というよく分からない、文字では書きにくい音を出しながら、待機している。
少しして、ダマグモは足を曲げた。
上から見ると、時計逆回りの方向へ足の関節部分を曲げた。
「ピピーーー!」
それと同時に集合の笛を吹く。
ピクミンがダマグモから離れる。
そしてダマグモが体を振る。
振り終わると、また足を動かし始めて。
後の順番は、さっきと同じ通り…。
モゾモゾモゾ
「…!!」
タマゴムシがまた大量に出て来た!
(しまった!!!)
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