集結

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覚醒者とは、一般的には妖魔が長い時を経て強くなった姿と言われているが実は違う。 覚醒者は、私たちクレイモアと呼ばれる戦士が持つ力『妖力』を使い過ぎた結果なってしまった化物なのだ。 つまり、元々は仲間だったのだ。 覚醒者は一般的に『異常食欲者』と呼ばれ、普通の妖魔とは違い桁外れに強い。私たちが覚醒者と1対1で戦ったら、まず勝ち目は無いだろう。例外もあるが。 なので覚醒者討伐の際は戦士が何人か集められ、チームとなり覚醒者と戦う。 戦士はナンバーが1に近いほど強くなり、相対する覚醒者も強力になる。 私は依頼を受けた町、カナンにたどり着いた。 町は例の覚醒者が破壊していったのか、ほぼ半壊状態。 生き残ったらしい人たちで建物を再建していた。 村人「…ひ!?クレイモア!!」 村人たちは私を見るやいなや、一目散に逃げたしていった。 私たちは背中に、その華奢な身体に似合わない大剣を吊り下げ、妖魔を殺す時に金色の眼になることから、人々から「クレイモア」だとか「金眼の斬殺者」だとか呼ばれ、忌み嫌われていた。 イリス「待ち合わせ場所はこの先の宿か」 ガチャッ 私は宿屋のドアを開けた。 ダリア「遅かったな」 ソファーに腰掛けていた女が話しかけてきた。 彼女は髪を後ろに束ね、両耳にピアスをつけていた。凄まじく筋骨隆々だ。おそらく攻撃型だろう。 アナスタシア「彼女がナンバー8のイリスです」 対照的にこちらの女は全体的に細身で髪は長く、髪は少しパーマがかかっている。顔は人形のように表情一つ変えない。 ダリア「お前があの『瞬剣』か…俺は今回の覚醒者討伐隊リーダーのダリアだ、隣のコイツは裏ナンバー6のアナスタシア」 アナスタシアはペコリと御辞儀をする。なかなか礼儀正しい人物のようだ。 ダリア「これで後は2人だな…」 ダリアは暇そうに指を鳴らしている。 時間潰しのつもりなのだろうか。 私も宿屋に備え付けれていた本(聖書か?)を手に取り、時間を潰す事にした。 ダリア「イリス」 私が本を読んでいると、急にダリアが話しかけてきた。 イリス「なんだ?」 ダリア「まだ仲間が来るまで時間がある…よかったら手合わせをしないか?」 イリス「そうだな…いいぞ」 本ばかり読んでいては体が鈍るので、私はその提案を受ける事にした。
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