鼻血って時々なかなか止まらない

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コツン 千紗の頭に何かが当たった 千紗が机の下に目をやると、消しゴムが転がっていた それを拾いあげると手紙がはさがっていた 千紗は後ろを振り返ってキョロキョロすると、真子が千紗に向かってウィンクをしている 千紗は真子に気付いて、手紙をひろげて読み始めた 千紗へ 今日ヒマ? 由香里が彼氏の学校で待ち合わせしてるらしいんだけど、一人だと怖いから一緒に来てほしいっつーんだよね~ てことで三人で行こうか マコちんより 千紗は読み終えると即座に真子のほうを振り返って、オッケーサインをした 真子はニッと笑ったあと、由香里のほうを指さした 千紗は反対側に振り返って、由香里にもオッケーサインをしてみせた すると由香里は千紗を見て、なにやら慌てて黒板のほうを指さしている 千紗はわけがわからず首をかしげたまま振り返ると 「小野ぉ―――――っ!」 と声とともに今度は出席簿が飛んできた バッチ―――――――ン 出席簿が千紗の顔面にクリーンヒットした 「おまえは~っ!なにをキョロキョロと変なポーズをとりよんのかぁ~!」 皺だらけの広いおでこを今度は真っ赤にして先生が叫ぶ 「…血」 「あぁっ?」 「鼻血…」 キャー千紗が鼻血~ 教室は瞬く間に爆笑と鼻血の大騒ぎになった そんなこんなで本日の授業が終わった
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