序章-プロローグ

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     冷たい空気が肌に触れては流れていく。  石造りの建造物というのはどうにも、冬の寒さを残すこの初春の季節には冷た過ぎる。  最も、夏は涼しくてなかなか快適だが。  そんな取り留めの無いことを、考えるとも無しに考えながら、階段の最後の段を昇りきる。      ―いつ来ても、何度昇っても、相変わらず無駄に長い階段だ。      この学校に入学してからというもの、何度となく心に思うことを、やはり今日も感じつつ、一歩足を踏み出す。    
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