序章-プロローグ

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     部屋の中には誰も居ないのか、生き物の気配は何も無かった。  "クリソプレーズのお部屋"の前を通り過ぎ、更に鉄扉を5つほど過ぎた先に目的の部屋はある。  やはり重そうな鉄扉がそこには聳えていて、先程の部屋と同じように扉には木製のプレートが揺れている。  こちらのプレートに書かれた文字は先程の物とは異なり、整った文字が 『ハーフドラゴン・アイオライト/3-C エルナト』 と並んでいた。  文字を確認することもなく、重い鉄扉に手をかけてそれを押し開けば、その部屋の中は石畳の廊下とは違い、適度に暖かく、床には良い香りの干し草が敷き詰められていた。    
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