揺れる想い

3/4
前へ
/77ページ
次へ
小西達也は、いつものように、疲れきってベッドに横になっていた、 天井を眺めながら、ため息をついていた。 (達也、お父さんの跡を継いでくれないかい?) と母の言葉が耳について離れない。 叔父が亡くなり葬式で 帰郷した折りに、父の高齢を気にしての言葉である いとこの立川真也は、 叔父と共に漁業に専念していた (達也!お前は自分が、やりたい事をやれば、いいんじゃないか)と真也も話していた。 達也は、天文学の研究の仕事に就きたいと思っているのだが、 高齢の父を思うと、自分の夢に進んでいいものか?と悩んでいた。 ふと携帯を開いて、メールが (達ちゃん!元気ですか?私は相変わらず子供達にからかわれて、頑張っています、忙しいですか?体を壊さないで下さい、またメールします) 猫からのメールに、達也は、微笑みながら、疲れて眠りについた。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加