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プロローグ・二人の出会い
――彼、八積海斗(やつみ かいと)は、非常に困っていた。
それはもう非常に困っていて、どれ程困っているのかといえば、目の前にいる少女に向かってつい
「お断わりです帰ってくださいこん畜生!」
などとハイテンションに叫んでしまうくらい困っていた。
対して、叫ばれてしまった少女も困っていた。
どれ程困っているかというと、涙で目をウルウルさせながら、
「あぅ~!そんなこと言わずにお願いします~!」
などと言いつつ海斗に抱きつくほど困っていた。
――さて、何故このような混沌とした事態になったのか。
話は、二人の今日を振り返ることになる……
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