プロローグ

7/11
前へ
/183ページ
次へ
 あの野郎! 僕への仕打ちがまだ足りないって言うのか!?   「そんな……ユキ、あんたハメるなんてそんな………」   「志穂は大丈夫!? さっきからおかしなこと言ってるの自覚してる!?」    こっちはこっちで意味不明に錯乱してるし。まさか暑さに頭をやられたんじゃないだろうね?   「………可能性は、ある」   「ビックリした!」    そして突如現れる黒い影───もとい、幼なじみの飯田南(いいだ みなみ)。  どうでもいいけど、みんな心臓に悪すぎだよ。マジで。   「………今度は詩織にチョッカイ出してた?」    あまり感情を感じさせない声質で訊いてくる南。  志穂は……頬に手を当ててきゃーきゃー一人で騒いでるからしばらくは安全かな。   「違うよ。ただちょっとした誤解があってそういう風に………」   「………昨日の私じゃ……不足だった…?」    ………あれー? いきなりナニを言い出すのかな、この子は?
/183ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1684人が本棚に入れています
本棚に追加