近くて遠い○○

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「……はぁ…そうだよ、そこはまだ描けてないよ」 香奈は小さく溜め息つきながらスケッチブックへと視線を移した スケッチブックに描かれた公園の風景には、一カ所だけ真っ白のままの場所があった 「ねぇねぇ、何でこの場所だけ描いてないの?」 山ちゃんが不思議そうに聞くと、香奈はスケッチブックを見つめたまましばらく黙っていたが、ゆっくりと口を開いた 「……見ても分かんないんだ…」 そう言った香奈は、ある場所を指さした 「………あッ!もしかして!」 香奈が指す先を見ると山ちゃんが少し大きな声をあげた
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