近くて遠い○○

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「あら…本当の事を言われたからってそんなに慌てなくても」 「き、君ぃッ!失礼じゃないかッ!」 山ちゃんは立ち上がると慌てた素振りで、どこかの汚職をしてマスコミに一斉に責められて、耐えきれず逆ギレした政治家のような態度をした 「警察に捕まりそうになったくせに…」 「うッ…!?」 容疑を否認していた山ちゃんの動きが、香奈の一言で止まった 「別に、風景画の邪魔にならないなら、助ける気も無かったしなぁ」 「うがァ……!?」 香奈は、一カ所だけ真っ白のままの風景画と、そこに画かれる場所を交互に見ながら呟いた 「………すいません」 力無くうなだれる山ちゃんが小さな声で容疑を認めた
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