プロローグ…

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「もうすぐ夏休みだねッ♪」 山ちゃんが座っている席の隣に座ると遥が嬉しそうにそう言った 窓際の席には容赦ない陽射しがジリジリと教室に射し込んでくる 夏服の薄いブラウスが陽に照らされて、遥の発育の良い体のラインを淡く浮かばせていた 「そうだな、とりあえず高二の夏休みは遊び倒さないとなぁ」 直木が考える仕草をしながら言った 「そうだね♪海に、部活にお祭りに……それに恋いもッ♪あ~ぁ、やる事がいっぱいありすぎるぅ~!」 遥がそう言いながら足をバタバタと動かし悶えている 「遥ちゃん、そんなにやるの…」 山ちゃんが唖然としながら隣に座る遥を見る 「当たり前じゃないッ!!今のうちに青春を満喫しとかないでいつするのよッ!」 バタバタと動かしていた足を止めると、まくし立てるように山ちゃんに言った 「う、うん…そうだね…」 遥の勢いに怯えながら山ちゃんが頷く 「……ねぇ、山ちゃんって恋とかした事あるの?」 まじまじと山ちゃんの顔を見ていた遥が、思い付いたように言い放った
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