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ギィッ
ようやく講堂に
辿り着けたあたし
そこまでは!そこまでは
良かったんだけど・・
・・・タイミングが、掴めない
いつ入ったら良い訳?
後ろには先生が
皆仁王立ちして構えてるし・・
どぉしよーおおぉお!??
入口からこっそり
中の様子を見ているあたし
『ハゲ(校長)の話中だなっ!』
今日もハゲてんな~って
ニシシッて笑ってた
・・・てかさ
これ近所の人見てたら
捕まるぜ?あたし
変人だもん。絶対
中の様子みて笑ってるし
中の様子を見ていると
やっと
校長の話が終わったみたいだ
すると教頭らしき人が
「では、先月から産休で休まれている三田先生の変わりに、今日から我が野田川学園に着任される先生の紹介です。」
「藤堂先生、お願いします」
っと言った
『はいっ』
透き通った声が講堂に響く
檀上に上る若い男の人
そして一礼して、顔を上げ
マイクに向かって話だした
『はじめまして、皆さん。今日から産休の三田先生の変わりに野田川学園に着任する藤堂藍と言います。』
『これから野田川学園を皆様と一緒に楽しんで過ごしたいと思います。どうかよろしくお願いします。』
ニコッと笑った藤堂先生は
一礼してまた檀上を下りた
途端に女子生徒の叫び声
キャーキャーキャーキャー
うるせーの
アイドルのコンサートじゃ
ねーっての!
『そんなに藤堂先生カッコイイかぁ?』
どれどれ~と眼鏡を取り出し
藤堂先生を見てみた
『えっ・・・嘘っ・・・?!あの人ってさ・・・』
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