戦士の誇り

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  とりあえずスロットを絞り、エアブレーキをちょこちょこ出しながらスピードを合わせて機体を横に付ける そして、操縦桿をほんの少し傾け、アイツの機に向かいイーグルを寄せて行く 「ちょ、翼!?やめなさい!」 「馬鹿にしたお返し!」 迫りくるF-15DJに対して、微動だにせず飛び続けるタイフーン 「くそぉ、これならどうだ!」 更に操縦桿を倒す 「いい加減にしなさ…!?」 突如、ぶつからんばかりの距離にいたタイフーンが消える! 頭を左右に振って周りを見渡す…が、視界に入るのはひたすらに青い空のみ… 「…ちょっと、何処行ったのよ(汗)」 そう呟いた矢先、コックピットに降り注ぐ日光がナニカによって遮られる 不審に思い、上を見上げると―― 「……はい?」 そこにいた。アイツが、タイフーンが。 ヤツのヘルメットが見える……ってことは、ヤツは背面…って、これは俗に言うアレデスカ? 〈脅かしたいならこれくらいやったらどうだ?それとも、お飾りパイロットのお嬢ちゃんにはちと、バック・トゥー・バックは難しいか?〉 レシーバーに響くヤツの笑い声……  
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