戦士の誇り

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<<…ミサイル命中せず。続行!>> (判定が早い…!) それはつまり発射された位置と自機との位置が近いということ。 男はさっと後部警戒レーダーでレーダーロックされていないことを確認し索敵に移る。 「俺の追撃をかわし反撃したことは評価してやる……が、結局それもミサイルを浪費して終わっ」 <<ガン命中!……穴だらけ、こりゃー撃墜、だな>> 突然そんな無線が飛び込んでくる。 本日二度目の驚愕が男を襲う。撃墜される位置にはつかれていないはずであったが、逆に撃墜した記憶もない。 (………は?管制は何を言って…) <何をきょとんとしてるのかなー!!> ヤツの声と共に後部警戒レーダーが警告を発しはじめる。 ミラーの先、自機の後方には大和航空のF-15DJが毅然と飛行していたのだった。 「そんな……馬鹿…な…」 なかば放心状態であった男の耳に管制塔からの帰還指令が伝えられた。
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