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ついに来た。
入学式である。
ちなみに俺と結城は同じクラス。
担任はやはり要さん
なんだか作為的なものを感じる。
入学式は当たり前のように体育館で行われる。
俺は出席番号5番で、結城は14番だ。
今は体育館の外で待機中。
体育館の中は、二年生と三年生が立って先生の話を聞いている。
俺は滅茶苦茶緊張していた。
ガクブルである。
『それでは、新入生入場!』
その声が聞こえ、要さんが「ついてこい」とドアを開けはなった。
体育館に入った瞬間、凄い歓声がなぜか要さんに向けられた。
『きゃー、柴崎先せー!』
『こっち向いてー!』
などの声が飛び通っている。
主役が要さんになってるんだが。
要さんも手なんか振ってるし。
新入生は完全に脇役である。
俺はため息をつき、自分の席に着いた。
一年生の席は、二三年生の前にあり、ステージが正面にある。
『では、教頭先生お願いします』
ステージの上に、一目でわかるヅラをかぶったおっさんが立った。
「え~、本日は天気に恵まれ、まるで新入生のみなさんのように晴れ渡っています。……………」
勿論、こんな話聞く気にもならない。
後ろからは、「あの子かっこよくない?」などの声が聞こえる。
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