第三章─入学式とモテる奴ら─

4/16
24337人が本棚に入れています
本棚に追加
/531ページ
なんちゅう教師だ…。 入学式は、とりあえず終わり、俺達は教室へ移動した。 俺と結城はD組だ。 教室でさっきのことを結城と話していた。 「アッハハハ! 教師がそんなことやってたのかよ!」 「とゆうかあの人ほんとに教師か?」 こんな話をしていると……。 「あの……川添君……でいいのかな?」 「ん?」 後ろから誰かが話しかけてきた。 声からするに女子だ。 その声の方を見ると、さっきの女子だった。 薄茶の髪の毛のショートカット。 さっきはあまり見なかったから分からなかったが、よく見ると可愛い部類に入る容姿だ。 実にハイレベル。 「志摩千秋……です。えっと……さっきはありがとう」 さっきのって要さんのあれか? ってそれしかないか。 「あー、いいってあれくらい気にするな。当たり前のことを言っただけだから」 今考えてみるとほんとに常識しか言ってなかった。 「でも私は助かりました。 私、昔から自己主張が苦手で……」 ああ、成る程。だから何も言えなかったのね。 「そんな小さなこと気にしない方がいいって」 で、何でお前がそれを言うんだ、結城! しかも、志摩の顔赤くなってるし。 「そうですか…そう言ってくれるんなら」 いや何でだよ。
/531ページ

最初のコメントを投稿しよう!