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お母さんとお父さんの部屋には、まだ灯りが点いていた。
「まだ、起きているのか?」
お父さんがそう言うと、お母さんは、ペンを止めて言った。
「もう少し、書類をまとめないと…」
そう言って、また書類を書き始めた。
信久の部屋は真っ暗だった。
信久はベッドから体を起こし、窓から星空を見続けていた。
「くそジジィ」
そう言って、少しだけ目を閉じた。
涙を流さないように。
「早く、いなくなればいいのによぉ」
信久は、わざと言っている。
自分の、本当の気持ちを悟られないように。
そして、自分の子供の頃の事を、思い出しながら、ゆっくりと眠りについた。
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