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とても綺麗で整った顔立ち。
透き通った白い肌。
長いまつ毛。
ふっくらしていて艶やかな唇。
栗色の髪の毛。
そして何よりも、存在感。
小柄なのに、
寝ているのに、
遠くからでも分かる様な存在感。
あぁ、さっきの胸の高鳴りはこれだったのか。
俺はその姿に圧倒されていた。
それと同時に‥
『‥ん?』
すると女が目を開いた。
まじまじと海理の事を足の先から、頭のてっぺんまで見ている。
『あなた誰?どちら樣‥?』
と、聞いてくる。
とても、とても可愛い声で。
俺はそれには答えず、違う事を言った。
「あんた名前は何?何年?」
と聞いていた。
すると―‥
ニコッ
『五十嵐姫李。桃桜の一年です!』
と、にっこりと海理に笑いかけながら言った。
「あの『あっ!もうこんな時間です!対談が始まってしまいます!ではまた今度!』
「あっ、また‥」
海理が話しかける前に姫李は言い、にっこりと笑って学校へと行った。
ふ~ん。一年なんだ。
という事は俺の一個下。
対談で会えるのか?
会えたら‥
逢えたら‥
奇跡。
運命だ。
それと同時に、また胸が高鳴った。鼓動の動きが速い。
あぁ、そんなのか。
でもそんなはずがない。
でも認めないといけない‥
俺は‥
俺は‥
俺は五十嵐姫李に‥
"一目惚れ"したんだ―‥。
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