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<帰り>
しばらくすると
君はブランコから離れた
『帰るね!』
と言いながら自転車に足を進めて行った
僕は呆然とブランコから君を見ていた
いつもならちゃんと家まで、近くまででも送り届けるはずなのに…
『お兄ちゃんまたね!』
元気ぶった君は自転車にまたがり、いつもとは違う
『作り笑顔』
で、ゆっくり…ゆっくり…公園の出口へ…
僕は動く事なく
ただ君の小さな背中が消えてゆくのと
いつまでも手を振る君を見つめていた…
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