企業舎弟

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歩きながら徳川は喋りだした。   「なぁ遼平。 企業舎弟の意味わかるか?」   「いや、わからんっす」   「企業舎弟ってのはなぁ 企業の舎弟や。 つまり上のために動く舎弟なん。 やけ、遼平は俺の言うことはなんでも聞かなあかんぞ」   と、徳川は説明したが 意味は全然わからなかった。 とりあえず   「わかりました」   と答えておいた。   徳川は足を止め 金髪の男に声をかけた。   「おい、ユウタ お前にも仲間ができたぞ」   金髪の男は振り向き   「ぉ、トクさんの新しい企業舎弟っすか?」   と言い、俺の方を見た。 見た感じ俺とタメか一個上くらいのその男は 金髪の髪を全部上に立て、長めの上着とダボGパンにサンダル 明らかにヤンキー といった格好だった。   「お前名前は?」   下から上まで睨みつけるように見てから ユウタが聞いた。   「遼平 です」   一応敬語を使っといたがいいかと思い、答えた。   続けてユウタが質問した。   「いくつ?」   「17で今年18っす」   「ならタメやん。タメ語でいいばい」   とユウタが言ったので   「わかりました」   と思わず敬語で答えた。
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