7077人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
「良かったー! ずっと寝てたからさぁ、ちょっと心配だったんだ!」
そう言ってにこにこと少年は笑う。
見た感じ、小学生くらいだ。
ぱっちりとした大きな目とサラサラな髪の毛が愛らしい。
……じゃなくて!
「君、誰なの! ここはどこ? 私は何で手錠とか掛けられてるの?」
「わわっ! お姉さん、ちょっと落ち着いてよー!」
必死に詰め寄る私に少年はびっくりしたみたいだった。
「あ……ごめん」
取り乱したりなんかして、大人気無かったかな。
いや、でも……こんな状況に置かれてたら普通パニックになるよね?
しゅん、となった私に少年は近付いて隣に座った。
「忘れちゃったんだね? いいよ。僕が順番に話してあげる」
最初のコメントを投稿しよう!