見知らぬ少年

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「良かったー! ずっと寝てたからさぁ、ちょっと心配だったんだ!」 そう言ってにこにこと少年は笑う。 見た感じ、小学生くらいだ。 ぱっちりとした大きな目とサラサラな髪の毛が愛らしい。 ……じゃなくて! 「君、誰なの! ここはどこ? 私は何で手錠とか掛けられてるの?」 「わわっ! お姉さん、ちょっと落ち着いてよー!」 必死に詰め寄る私に少年はびっくりしたみたいだった。 「あ……ごめん」 取り乱したりなんかして、大人気無かったかな。 いや、でも……こんな状況に置かれてたら普通パニックになるよね? しゅん、となった私に少年は近付いて隣に座った。 「忘れちゃったんだね? いいよ。僕が順番に話してあげる」
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