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それにしても隣の彼はどうしてあたしにしつこく構ってくるんだろ。
メイク頑張ったから?
髪の毛のセット頑張ったから?
10月も半ばだというのに頑張ってミニスカート履いてるから?
頑張らなくちゃ、誰も見向きもしてくれない。
あの人だってそうだもんな。
「ヒカリちゃん薄着だよね。
足寒くない?」
気付くと彼はあたしの太ももに手を置いていた。
「こんな冷たいじゃん!
俺の手あったかい?」
ほんのり顔が赤い彼はいい感じに酔っているらしい。
「ほら、お洒落は我慢て言うしね!」
あたしは彼ににっこりと微笑んだ。
あ~。
煙草吸いたい。
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