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電話を切る。そして、俺は道に向き直り
「そういうわけだ。」
「そういうわけだって、お前…。」
なんか、道は呆れたような顔をしていた。
「道、頼むよ!姉ちゃんに買い物に連れて行かれた日にはもう…!」
昔の出来事を思い出した…。
『姉ちゃん…。ここ…。』
『んー?下着売り場がどうかしたの?』
そう、俺は姉ちゃんの下着選びに付き合わされたことがあった…。
『普通、男がこんなところに…!』
『いいから、いいから。あ、これなんてどう?』
そう言って、見せられたのは黒い大人っぽい下着。思わず鼻血が出そうになった。
『し、し、知らない!』
『んー、そうだよねぇ。秋人は、お姉ちゃんの脱ぎたての下着がいいんだもんねぇ?』
な に を 言 っ て る ん だ 。 こ の 人 は 。
クスクスと周りから笑い声が聴こえてくる…。
穴があったら入りたいと言う真理を今知った。
『逃げたらあの声、ここで流しちゃおうかなぁ…。』
はい、逃げられません☆
知らなかったのか?大魔王からは逃げられない…。
って、うるせぇわボケぇぇぇぇぇ!!!
・・・
・・
・、
い、今思い出すだけでも恐ろしい…。
「って、わけで頼む道ぃぃぃぃぃぃ!!!」
「し、仕方ないな…。(あまりにも可哀想だ…。)」
「ありがとう道ぃぃぃぃぃぃ!!!」
そして、部活終了後…。
「で、どこ行くんだよ?」
「ゲーセンかなぁ。やっぱり。」
で、着きました。
「格ゲーでもやるか。」
「お、いいね。道!負けた方がおごりな!」
「はは、いいよ。」
ほう、道も中々やるな。しかぁし!姉ちゃんから逃げる度にここのゲーセンに逃げ込んでいた俺の実力をナメんなよ!
…、悲しい。
「よし、勝ちぃ!」
「くそー。俺の負けか…。って、うわ!」
チャラッチャラーン。
画面には、ニューチャレンジャーの文字。どうやらまた挑戦してきたらしいな。道には悪いが、日々の姉ちゃんに対するストレスを発散してくれる!
「あー…。秋人。この勝負、さ。」
道が話しかけてきた。なんだか元気がないようだが…。
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