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夢に向かって
カズは、9才で小学4年生です。
一年前に、お父さんを事故で亡くして、お母さんと二人暮らし。
カズの夢は、将来野球選手になることでした。
学校が終わると、いつものように、真っ直ぐに家にかえり、宿題をして、夜になると家の庭でバットを持って、素振りをします。
そんな毎日を過ごしていました。
そんなある日、何時もようにバットを持って、庭に出ると虹色をした、種を見付けました。あまりにも変わった色をしていたので、お母さんに見せました。
お母さんは、『あらっ、とっても綺麗な種ね』と言って喜んでいました。
カズは好奇心でその種を庭に埋めてみました。
その晩カズは、不思議な夢を見ました。虹色の種の妖精が現れて、カズにいいました『虹色の木に、3日間以内に、一つだけ願い事をいいなさい。叶えてあげますよ』
朝目が覚めたカズは、庭に出てみました。
すると、昨日種を埋めた辺りから、カズと同じくらいの高さの虹色の葉のしげった木がでていました。
カズはびっくりして、お母さんを呼びにいきました。
カズは、学校の授業の時も給食の時間も、家に帰って来て宿題をしながらも考えていました。一つの願い事について・・・・・
二日目の朝です。いつものように、台所行って顔を洗い歯を磨いていると、お母さんが起きていない事にきずきました。
部屋へ行ってみると、お母さんは、咳して辛そうに寝ていました。『お母さん、どうしたの?』
『おはようカズ、母さんね~風邪ひいたみたいなの、ごめんねカズ。テーブルにパンがあるから、それ食べて学校に行ってね』
お母さんは、お父さんがなくなってから、仕事に家事そして、カズの宿題を見てくれたりと、少し疲れ気味でした。
カズは、まだ悩んでいました。願い事を何にするかを・・・・
明日の夜には、決めなければなりません。
前の晩にカズは、夢に出てきた、虹色の木の妖精の話をしました。そしたらお母さんは、笑いながら言うっていました。
『カズ、願い事なら野球選手に成りたいってお願いすれば、いいじゃない。カズの夢なんだから』
でもカズは、悩んでいました。
学校の授業の時も給食の時もずっと悩みました。その日の夜も素振りをし何時もの時間に、お布団にはいりました。カズはまた夢を見ました。夢の中でバットを降っていると、お父さんが現れました。
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