第1講 吐き気

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そんな『受験戦争』の中に放りこまれた生徒たちは、 必死に生き残らなければならなかった。 僕のような心も体も弱い人間は、即座に踏み潰される。 少なくとも、こいつらよりは上の存在だ。 そんな優越感のために、僕は犠牲になっている。 こうして吊るし上げられ、馬鹿にされるくらいのことは、もはや日常の一部。 そう、これもまた僕の日常。 腹部がぎりりと痛み、吐き気がこみあげてくる、僕の日常だ・・・
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