第1講 吐き気

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男子はドッヂボール、女子はバドミントン。 これが今日の授業内容。 秋晴れの空と涼しい風が、一時の安らぎを与えてくれた。 グラウンドに引かれる四角い白線。 女子は既に二人一組でのラリーを始めている。 軽い準備運動の後、二チームに分かれた。 分け方は、体操のとき前列に並んでいる者と 後列に並んでいる者という、至ってシンプルなもの。 保健体育の先生が女子の指導にあたっているため、僕らは勝手気ままにドッヂボールを開始した。 代表がジャンケンで決めて、こちらからの先行。僕の居るこちら側は、藤代くん、赤塚くんのツートップ。 それを相手側の石岡くんが迎え撃つというチーム分けになっていた。 開始直後、赤塚くんの豪速球が相手チームに突き刺さる。 しかし、相手側の生徒にぶつかって宙に浮いたボールを石岡君がキャッチ。即座に反撃してきた。
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