ハジマリとオワリ

3/8
前へ
/56ページ
次へ
私は一方的に電話を切って、コートを手に取った。静かに扉を開けると一歩外へ。 歩くごとに、外気にさらされた私の体温が一度下がる気がする。はたして公園にたどり着くまで私の体温は持つのだろうか?それさえも曖昧だ。死んだように静かな街の中を一人さまよい歩く。 まぁ、行き先は決まっているのだが。 彼は来てくれるだろうか? 待っていてくれるだろうか? そもそも、何で私は彼に電話してしまったのだろう? 考えながら歩いているうちに私は約束の公園に着いた。  
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1076人が本棚に入れています
本棚に追加