ハジマリとオワリ

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不思議と、今日の私は素直に謝ることができた。私の目に、彼の少し困った様な、呆れた様な顔が映る。 「で、どうしたの?俺のこと嫌いなんじゃなかったっけ?」 彼はベンチに座り、ポンポンと自分の隣の空間を叩いた。私は彼の隣に腰掛ける。 彼とは、最近喧嘩したばかりなのだ。いや、この年になって“喧嘩”もないだろう。私が私をうまく伝えられなかっただけ。ちょっとした、すれ違い。 素直になれないココロと 偽物の大嫌いと。 「ちょっと、疲れちゃって・・・」 私は彼の肩に頭をあずけた。 自然と、涙が零れ落ちる。  
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