case 1

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アップルティーを 一口飲んで、 百合さんはふぅ、と ため息をついた。 「私、小さい時から 霊とかそういうのに敏感で… でも見えるわけじゃないのよ。 音や声、感覚、時には夢を通して見る程度。 そういうのって 他の人からしたら 怖い話よね、 ううん、気味悪いわよね。 だから、 薦められたのよ、 診療内科。 神経が過敏になってるってことにしてね」 百合さんは私に話しているようで、独り言のようでもある… どこか遠くに語りかけているような話し方をしていた。
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