飴玉婆さん

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少年はごくりと唾を飲み言った。 「ほ、欲しいです。」 老婆はひぃーっひっひっ と笑いながら言う。 「この飴はな…特別な 力を持った飴なのぢゃ。だから条件がある。 いいかぃ?絶対に最後まで噛み砕いちゃいけない。最後まで舐めきるんだ。いいね?」 「は、はい。わかりました」 老婆は飴を少年に手渡すとひいーっひっひっ と笑いながら去っていった。 少年は老婆がいなくなるのを見届けると、その飴を口にした。 「うっ………うまぁぁぁぁああぁい‼‼‼」 その飴は噂通り すごくおいしい飴で すぐに飲み込みたい衝動にかられた。 しかし 老婆の言った事を守り 少年は 最後まで舐めきった。 そして。 少年の成績はぐんぐんと伸びていった。 それを見ていた隣のクラスのヤンキー。 「おい。そのババァは何時頃にどこに行けば会えるんだ」 少年は会った時間と 場所をヤンキーに言った。 ヤンキーは その日から その時間前後、その場所で待ち伏せを続けた。 ↓続く
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