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ビルの陰を
うまく縫い付けて歩く
途切れ途切れの呼吸は
鮮やかな
赤いランドセルの前で
止まった。
すこうしぽっちゃりとした
小さな女の子がそこにいた
コンクリートのビルの
平面に立って
い
た
。
名前は知らなかった
それでも知っていた
硝子性の瞳は紛れもない、
私だ。
仄暗い何かを見つめている
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