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~雅視点~
「「「乾杯ー!!!」」」
都内某居酒屋に響く、大勢の乾杯。
藤代を筆頭に、雅の歓迎会が開かれた。
雅の隣には夏樹が。
夏樹の隣には藤代が。
流れで座ったはいいものの、緊張しっぱなしだ。
(なんで佐鳥さんと部長が隣なんかに……)
綺麗で華奢な体の夏樹は、先輩ながら、めちゃくちゃタイプで。
男食家の雅としては、今すぐにでも襲ってしまいたい衝動にかられる。
──そう。
さりげなくカミングアウトしたが、雅は男もいける。バイなのだ。
まさか就職先で、こんなに美しい男と会えるとは思っていなかったが…
夏樹の言動が、今日の朝から気になって仕方がない。
それと、部長。──藤代の夏樹を見る目が気になる。
同族だからわかる。
あいつの佐鳥 夏樹を見る目は、俺と同じだ。
意図して座ったのかはわからないが、夏樹の隣にしっかりと藤代は座っているし、
しきりに夏樹に話し掛ける。
単なる思いこみだろうか。
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