もう見たくない雫

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 そろそろ出棺も終わり 俺の肉体は灰になっている頃か……  戻る肉体がないのに生き返られる訳ねぇだろう 商店街の皆さんの本音爆発でやる気を失ってしまった剛は、8割成仏する方向でそんなことを考えていた。 そしてふらふらと町を練り歩いた後、剛は自分の通う学校に行き着く。 が、誰もいない。  みんな『剛が死んだという大事件が起こった日に学校なんか行ってられるか』  ってことか 剛は思ったが、単に今日はテスト前の日曜日だ。 葬式の野次馬は『テストより町内一の不良の葬式を取った連中』であった。 しかし学校をサボりまくりな剛は、テスト週間はおろか曜日すら把握していない。 剛は、剛効果で学校がゴーストタウン化していることに若干得意気になっていた。  
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