497人が本棚に入れています
本棚に追加
笑い終えた骸骨が、ようやくメンチ切りっぱなしの剛に気づく。
「……お腹痛いんですか?」
「ちげーわ
あご割るぞてめぇ……」
「ちょ……!
それは勘弁してください!!
私こう見えてもデニーロには憧れてないんで……」
「どう見えてもだよバカ
ぱっと見ただのスクリームじゃねぇか」
「私山崎に憧れてるんです」
「山崎?」
「アンタッチャブルの」
「あご割れてんじゃねぇか」
呆れ顔な剛の一方で、骸骨は
こいつツッコミが下手だな
といった表情を(ギリギリ)見せ、再び口を開いた。
「この鎌であなたをサーンッといけば
あなたは成仏できます
未練が無ければですが」
骸骨が急に真面目なトーンになったことで剛は少々戸惑ったが、
剛の疑念は確信に変わった。
こいつは死神だ
「どうしますか?」
死神のその問いに、剛は即答した。
最初のコメントを投稿しよう!