精霊召喚テスト

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「や~っぱ精霊なんてそー簡単に見つからないかぁ……💧」 むやみやたらに歩き回る優希。 「………おい」 急に聞こえる低い声。 「ぎゃ~~!!!」 「おい!俺だ!」 「ん……?なぁ~んだ、京介かぁ」 「なんだじゃねーよ…何してんだ?お前」 「ナニって…精霊…探しに………」 「あぁ、なるほど。ま、ここらガサガサさして俺の昼寝の邪魔すんなよな!」 む……。 あ…ここって京介と竜王のお気に入り昼寝スポットだったっけ。 「京介~~!」 「ん?」 かすかに聞こえるかぼそい声。これって……… 「お、どーした?深知」 んにゃ~~!!もしかして、もしかして……このちっさいお姉様は………… 「京介の精霊~~~!?」「そうだよ。大地の精霊、深知。」 京介は深知を手で抱き上げあぐらをかいた膝の上に乗せている。セクシーなゴールドのドレスに長い黒髪。そして京介の膝によりかかっている。 「すごい…仲良しだね」 「そうか?普通だろ」 そんなもん……? めっちゃ深知さんは京介が気に入ってるみたいだけど……。 「そーいや、深知。精霊って2人の人間の呼び出しには答えられないのか?」 「無理だよ!精霊はたった1人、自分で決めた人に一生を捧げるんだよ!そんな事いって京介……深知だけじゃ嫌なの?」 今にも泣きだしそうな深知。 「いっいや!そんなことねーけど…そこの万年落ちこぼれのやつの呼び出しに深知が答える…とかできんのかと思って💧」 「京介がいるのにできないよ!それに…精霊には相性があるのよ。あたしはそこにいる子とでは相性が悪い。」 スパッと言い切る深知。 「相性……?」 「そうよ、相性。」 相性かぁ……てことは私は大地系の精霊は無理ってことか… 「ありがと…ちょっとほか行ってみる」 「お…おう」 がっくり肩を落としながら歩いていく優希。 「大丈夫かな……あいつ」
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