離れていても…

8/8
前へ
/60ページ
次へ
その後私達は街を2人で歩いた。 手をつなぎいろいろなことをしてまわった。 今までしてきたことばかりだったけど、今日は違った。 全てが特別なことのように感じる。 笑いあうことさえも、特別なことのように。 時間が立ち、月も空高く昇った頃、那央は私を家まで送ってくれた。 「今日は楽しかったよ。ありがとう…」 「俺も楽しかった…」 「じゃあ…」 私は家に入ろうとした。 那央が私の腕を掴み引き寄せる。 「行かないで欲しい…」 那央は私をぎゅっと抱き締めた。 「無理だって分かってる…分かってるけどっ…」 「私も行きたくないよ…出来るならここにいたい…」 私はうつむいたあと那央に笑いかけた。 「だけど今日は幸せだったよっ!大好きな人と過ごせたから」 「爽夏…」 那央は更に強く抱き締めた。 「俺…ずっと爽夏のこと好きでいるから… いつか爽夏のそばにいくから…待っててくれよ…」 「うん…」 那央は私を離した。 それから見つめあうと優しく唇を重ねた… 私達はその日からずっと付き合ってる。 遠距離で会うことは出来ないけど… 愛されてるって分かってるから。 愛されてるって信じてるから。 いつかまた一緒に街を歩ける日を夢見て… ずっと一緒にいられる日を夢見て… 私達は愛し続けるんだ。                 finimage=158734841.jpg
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加